全員が助産師さんという頼りがいある市立病院の産婦人科。
看護師長の山田豊美さん、助産師の森美津江さんにお話を伺いました。
幅広く、妊娠出産をサポート
NICU(新生児救命救急治療室)を備えた『新生児科』(千葉県で初めて設立)があるので、多胎妊娠、ママの合併症など個人病院や市外の病院では対応できない場合や緊急搬送でいらっしゃる方も確かにいます。
でももちろん、普通のお産の方も2人目以上のお産の方も扱っていますよ。是非いらしてください。
看護師は外来も含めて全員助産師の資格を持っています。
世代構成のバランスが良いので、若手の看護師に対しては年齢が近いという親近感を、ベテランの看護師に対しては頼れるお母さんのような気持ちを持っていただけるようで、「ここで産んで良かった」とよく言われますよ。
産科は12週でも15週でもOKです。でも正常な妊娠の確認をするためにも、また分娩予定月の正確な決定のためにも、なるべく早期に受診してくださいね。
診察の時は上のお子さん連れで構いませんよ。
産後のママの心のケアも
6人部屋のベッドを1床減らして母子同室の部屋を作りました。
入院中から赤ちゃんと一緒に生活することで、お家に帰ってからの育児をイメージしてもらいたいのです。
中には赤ちゃんのお世話に戸惑い、パニックになってしまうママもいるのですが、そんな時には、臨床心理士がサポートしています。
退院後もその方のお住まいの地域の保健師と連携し、産後うつなどにならないようフォローしています。
また当院では2週間後、母乳育児外来を行っていて、母乳の出やママの心の状態などもみています。
一時間くらい ばーーっとしゃべって、すっきりして帰られる方もいるんですよ。(笑)
当院で出産された方以外の方からもお問い合わせいただいているほど関心が高い外来なのですが、基本は、当院で出産された方に受診して頂いています。
ちょっとコラム
市立病院には助産師でありながら、不妊症の認定看護師の資格も持っている方がいます。
長く不妊治療をしていると妊娠することが目的になり、 いざ妊娠した時に気持ちを切り替えられないことも。そんな時、両方の資格をもつ看護師さんが妊娠中の心のケアまで気を配ってくれます。
他の看護師さんへも、そんなママへの接し方についてアドバイスしているそうです。
ちょっと質問
入院中、上の子どもは連れてこられる?
A.上の子どもは、新生児室の窓越しに赤ちゃんと面会、ママとホールでの面会は可能ですが、ママの部屋には入れません。
赤ちゃんへの授乳…ちゃんとできるか心配です
A. 産婦人科病棟には授乳室があり、入院中のママたちが授乳や休憩に自由に集まります。助産師もそこで授乳方法や母乳マッサージなどを指導したり、いろいろな相談にのっています。
編集後記
小児科の平本先生に写真撮影をお願いしたところ、「ちょっと待ってて」とどこかへ…
身だしなみを気にされているのかと思いきや、「写真撮影には若くてイケメンがいいだろ」と他の先生を連れて来られました。「うちの先生たちは、若くてやる気のあるイケメン揃いです。親しみやすい女医ももちろん。なによりスタッフが素晴らしいことがウチの小児科の自慢です」 と平本先生。
いえいえ、先生こそ、小児医療について熱く語ってくださった姿は、ドラマに出てくるお医者さんみたいでステキでしたよ。
「スタッフには病気をみるだけではなく、子どもをよくみるように言っています」とお話しいただいた時には、こんな先生が松戸にいてくださってよかった~と心から思いました。
「僕は映らなくていい」とおっしゃる平本先生に「私たち取材スタッフも一緒に映りますから」と強引に一枚!
貴重なお時間をありがとうございました。
かわって産婦人科では、看護師全員が助産師であるがゆえの「プチ悩み」も聞かせていただきました。
それは何かというと…全員が助産師なのでひと月に数人しか子どもを取り上げられない、というお話しでした。
普通のお産、大歓迎だそうです!
内容は取材当時(2012年)の状況です。ご承知おきください。