「いつもずっとずーっと先を見ている人です。」
まつど市民活動サポートセンター(サポセン)センター長でもあり、「CHIEの輪」の代表の阿部剛さんのことを、一緒に働くスタッフはこう表現します。
次々と興味をひくイベントを企画、主催する阿部さんに話しをうかがってきました。
引っ込み思案な子でしたよ。
習い事をいっぱいしていました。ゲームでも公園でも遊ばない。
あまり群れて行動することが得意ではなかったけれど、児童館にはよく行っていたかな。
住んでいた地域は児童館が小学校の数ぐらいありました。児童館に通うことで、ユニバーサルホッケー(土の上で行うホッケー)の出会いがありました。「好きなこと」でつながった仲間同士だから没頭できました。
父が大工だったので、幼稚園のころから建築士になろうと決めていました。
自分が設計したものを父が作る…なにか形のあるものを残したかった。
ただ、大学で建築を勉強していくと、何か違う。というより、周りの才能あふれる学生たちの中で無力感がすごかった。
そんな時期に、アルバイトで塾の講師をしていたのですが、人が成長する瞬間を間近で見て、これは面白いと。
そうですね。
自分は形のあるものをデザインするより、形の無いもの…たとえば人との関わりとか、人の暮らし方をデザインするほうが興味があるなと思ったんです。
特に人が新しい自分に出会う瞬間、新しい発見が生まれる瞬間に感動することに気が付きました。
そういうキッカケを作る仕事をしたいと思いました。
スタート時は主に大学生たちが対象でした。
社会で活躍する力、特に「考える力」「チャレンジする力」「自分の個性を知る」この3つの力が身に付くようにイベントを企画し実践していきます。彼らが得意なこと、専門にしていることを人前で伝えることで、より一層自分に自信がもてるようになります。
いざという時どれだけ頑張れるか、心の体力ともいう「一歩踏み出す力」は、子どもの時が肝心。
今の子どもたちは、まず人のものさしで自分を測られてしまう。頭がいいか、スポーツができるかどうか…なかなか子ども自身が自分に自信がもてない現状があります。
得意なことを認めて伸ばす、これがけっこう難しい。
子どもの「出来ない」を放っておけない親にとっては、さらに難しい。
今年の冬からスタートする『探求型スクールC-Quest』です。
子どもたち一人ひとりの好きなことを伸ばし、子どもたちの「なんで?」を追求する学びの場です。
今までプレイベントとして「でっかい紙ひこうきでギネスを目指そう!!」「遊びながらプログラミング!」を行っています。
身の回りにはこういうスクールはないので、なかなかピンッとこないかもしれませんね(笑)
詳しい情報はフェイスブックにて随時更新していきます。
編集後記
これからやっていきたいことが、次から次へと溢れ出てくる阿部さん。
話していると何だかこちらもワクワクしてくるような、前向きな気持ちにさせてくれる方でした。
きっとこのパワーは子どもたちを通じてどんどん広がっていくはずです。
まつどあ編集局 てぃっちゅん